次世代クリエイターが模索する創作の道 #AdobeStock


Adobe
Adobe Stockでは、自分の能力を見出そうと奮闘している若手アーティストを取り上げています。彼らが新しいツールを試そうというとき、あるいは昔ながらの手法にこだわるとき、その決め手となるものは何か?デジタルと現実の世界の間で、2つの異なる創作上のアプローチの間で、いかにバランスを保っているのか?これらの答えを求めて、グラフィックデザイナーのTina TouliとフォトグラファーのMario AVにお話を伺いました。
 「停滞が嫌い」
Tinaはブランディング、タイポグラフィー、エディトリアルデザインを専門とするデザイナーです。ウェブデザインから製本まで、彼女の情熱は多岐に及びます。多種多様な新旧のテクノロジーを結びつけて使いこなすことについて、彼女は次のように話します。「今は、デジタルと現実のふたつの世界の間で仕事の可能性を探ることに熱中しています。両方を行ったり来たりするのが好きなんです」。
もちろん、現実世界とデジタル世界の調和がいつも上手くいくわけではありません。重要なのは失敗を恐れないこと、とTinaは言います。事実、意図したとおりに事が運ばないときこそ、新しい可能性が見えてくるもの。「それがデザイン・プロセスでの一番の醍醐味ですね。私にとってはチャレンジしがいのある嬉しいアクシデントです」。
たとえば、TinaがAdobe Illustratorのリリース30周年を祝うポスターを作成したときのこと。彼女は、30という数字の精巧な紙細工を手で作り始めました。本のページのようにパラパラとめくれるデザインですが、それが意図したような30には見えなかったため、制作プロセスのGraphic Design Live Streamでは、その場で、即興で対処しました。結果はすばらしい出来で、ハプニングを含め、デジタルと現実の融合プロセスがどのように展開するのかを示す良いお手本になっています。
©Tina Touli
最近TinaはAdobeのために、現実とデジタルが融合した世界をテーマに、もう一つのプロジェクトを作成してくれました。『Caught in Limbo』(不確かな狭間の世界で)というタイトルの本作品で、彼女は初めてレンズを使い、面白いディストーションエフェクト(ゆがみ効果)を生み出しています。使用中のラップトップがレンズに写り込む、といったいくつかの不測の出来事にも対処しつつ、レンズがライトや現実の対象物に応じてどのように作用するのかを見せています。
実験好きなTinaは、試すべき最新テクノロジーを求めて日頃からアンテナを張っています。「停滞が嫌いなんです。新しいものに対するワクワクした気持ちこそが、自分を奮い立たせ、前進させてくれます。新しいツールやテクニックで実験をしたり、新しいスキルや分野や手段を開拓したり、絶えずチャレンジしていたい」と語り、今は動く画像や3Dデザインツールに注目しているそうです。
「新しいことに貪欲であること」
フォトグラファーのMario AV は、クライアントから仕事をとりながら、写真家としてのキャリアをスタートさせましたが、自分のクリエイティブなアイディアを追求するため独立と自由を望むようになり、フルタイムでストック画像の制作を開始しました。このことが、レタッチ技術でさまざまな実験をする機会をもたらし、創作の幅を広げるきっかけになったといいます。そして、彼曰く「もっと活気があって、インスピレーションを与えてくれる」 ビデオの世界に、まさに今、飛び込もうとしています。

Tinaと同様にMarioも、予期せぬ場面で、デジタル世界と現実世界との衝突に対処しなければならないことがあるそうです。中でも印象的だった経験は、雨の日に山々が連なるスペインの海岸へ旅したときのこと。そこは、今や『ゲーム・オブ・スローンズ』のターガリエンの城として有名な古い教会のある場所だったそう。切り立った断崖に寂寥感が漂う、息をのむような光景を前にして、彼はドローンカメラでの撮影を試さずにはいられなかったと言います。
ドローンがかなり遠くまで飛んでいった頃、撮影中の画面に、ちょうどレンズをめがけて勢いよく飛んでくる1匹のカモメを見つけたMarioは、とっさにスロットルを引いてドローンを後方へ送り、かろうじてデジタル世界と現実世界の衝突を回避することができました。その間、カメラのスイッチはonのままだったため、「いつまでも記憶に残るような傑作ショットになりました」と彼は振り返ります。

Marioは、さらなる探求のためにフリーランスに転向して以降、新しいツールやテクノロジーをインスピレーションとして受け入れています。「新しいことに対して貪欲で、どうすれば昨日よりも進歩できるか学ぶ姿勢があれば、成果はすぐに表れるはずです」。
不確かで、どっちつかずとも言われる時代に活躍するアーティストに興味のある方は「ビジュアルトレンド – どっちつかずと呼ばれる世代に生まれて」をぜひご覧ください。併せて、Adobe Stockの特集ギャラリー『Caught in Limbo』もどうぞ。まだ、月々10枚の年間サブスクリプションプランに対して初月無料のキャンペーンを実施中です。まだAdobe Stockをお試しになっていない方は、是非お試しください。
この記事は2017年10月12日に Adobe Stock Team により作成&公開されたFinding Your Creative Path in a Between Worldの抄訳です。